道具へのこだわり
名島亭といえば、カウンターだ。これは常連客の言葉。もちろん、家族連れに利用しやすいテーブル席(リニューアルによって増床された空間もテーブル席)もあるが、常連客の多くは店主・城戸さんとの距離が近いカウンターを選ぶ。「1.5mにこだわったんです」と城戸さん。現在は約10cmほど幅が増したが、厨房とカウンター席との距離を1.5m以下にすることで、グンと近さを感じるという。
大きな五右衛門釜を温め続けるには強い火力が必要。炊く時間が長く、火力も強いほど、原材料費がかさむが、城戸さんは一向に気にしない。「嘘をつけば、すぐに分かるんよ。味にすぐ出る」。ゴーゴーと音を立てて吹き上がる炎は、城戸さんの思いの強さだ。現在、営業中は城戸さんに代わり、後継者たちが釜の前に立ち、火の動きに目を凝らしている。
「それまでは赤が主流やったとよ」と言って城戸さんがすっと差し出した丼は青色だった。城戸さんが屋台で修業していた頃、ラーメン店といえば、店は清潔でなく、店員は「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」すら言わないような店が多かった。そんな印象を変えたラーメン店を作る―—そう決意した城戸さんの根底には「今までの当たり前を壊す」心意気があった。青い丼には、そんな城戸さんのルーツが垣間見える。そんな思いを知ってか、スタッフたちも城戸さん同様に、丁寧に丼を取り扱う。
名島亭といえば、カウンターだ。これは常連客の言葉。もちろん、家族連れに利用しやすいテーブル席(リニューアルによって増床された空間もテーブル席)もあるが、常連客の多くは店主・城戸さんとの距離が近いカウンターを選ぶ。「1.5mにこだわったんです」と城戸さん。現在は約10cmほど幅が増したが、厨房とカウンター席との距離を1.5m以下にすることで、グンと近さを感じるという。