名島亭とは

国道3号線から一歩入った立地ながら、昼時は常に行列ができることで有名な福岡を代表する人気ラーメン店。2008年に放送されたFBS福岡放送「九州ラーメン総選挙2008」で1位を勝ち取るなど、テレビや雑誌にたびたび取り上げられる。地元密着でありながら、福岡県下、さらには県外から通うファンも多い。

 

大将こと、城戸さんが目指すのは“美しい味”だ。「今日食べても、次の日にまた食べたいと思える味。シンプルで、スマートで、ずっと眺めていても飽きがこないようなラーメンです」と城戸さんは言う。

ラーメンの心臓にあたるスープには惜しみない情熱と愛情を注ぐ。スープは豚骨100%で、久留米ラーメンでよく見られる手法である「呼び戻しスープ」によって、釜を空にすることなく、減った分の出汁を継ぎ足してコクを重ねる。豚骨を炊くのは久留米で作られた五右衛門釜。火力が強く、保温性が高いが、その反面、わずか10分でも目を離すと風味が失われてしまう。これを巧みに使いこなし、豚骨本来の旨味を凝縮させる。

 

スープを飲むと、じんわりと口のなかでまろやかな味わいが広がり、鼻から豊かな豚骨の香りが抜ける。豚骨のエキスがしっかり詰まっていながら、飲み口は驚くほどあっさり。だから、静かに、だがはっきりと記憶に残る。

 

現在、城戸さんはこれからの時代を背負う若者たちに店を任せている。あるスタッフが「おやじさんのスープ釜はスポーツカーのようですよ。扱いが本当に難しい。最近ですね、ようやくスープが安定してとれるようになったのは」と苦笑いする姿を、城戸さんは目を細めて眺めていた。名島亭の新しい歴史が、静かに動き出す

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